メラニンとカラーの関係性・なんでブリーチが必要な色があるのか？

こんにちは、千葉県柏市で美容師をしているTAMIOこと奥田です＾＾

今回は久しぶりにカラーについてのお話。

なぜブリーチをしないと出来ない色が存在するのか？

みなさんも一度は疑問に思ったことがあるはずです。

例えば

こういう類や

こういった明るさとか

なぜ普通に染めてもこの色にはならないのか？

「ブリーチなし透明感カラー」なんてものが多い世の中で、

なぜ美容師さんに出来ないと断られるのか？

そんな疑問に分かりやすくお応えしていきます＾＾

あずき

コレ、知らない人多いよね

TAMIO

知っておいて損はしないのでぜひ最後までご一読ください！

メラニン色素って何？

僕たち日本人の髪の毛は「黒に近い色」をしていて

実際は黒ではなく黒褐色と橙赤色のメラニン色素の混合色です。

なので人によって色素量に違いがあり、

灰褐色な髪もあれば茶褐色な髪もあるなど遺伝の違いで髪の色が違うのはそのためです。

地毛は黒いキャンパス

黒髪は言うなれば「黒いキャンパス」だと思ってください。

この黒いキャンパスに色を染めていくことをカラーリングというわけですが

通常、皆さんが一般的におこなっているカラー剤は「アルカリカラー」というもので

言うなれば「水彩絵の具のようなカラー剤」なんです。

黒いキャンパスに水彩絵の具で色をつけた場合

果たして色ははっきりと見えるでしょうか？

答えはNOです。

黒いキャンパスに色を重ねてもほぼ黒に近い色になるはずです。

ではどうするべきかというと

キャンパスの明るさを変える必要があるのです。

あずき

黒って最強だよね。

黒いキャンパスを明るくする

黒いキャンパスをなるべく明るくしていく際に

アルカリカラー剤には色素と同時に脱色剤が混ざっています。

この脱色剤はメラニンを破壊してキャンパスを明るくする役割があります。

前述したように黒髪はメラニンの集合体です。

脱色していく時に「黒褐色と橙赤色」のメラニンが薄まっていきます。

そんためキャンパスは「茶色〜薄茶色」に変化していくわけです。

明るくなったキャンパスに水彩絵の具で色を被せることで

髪の色はアッシュブラウンやピンクブラウンなど

茶色を軸にしたそれぞれの色味を表現していきます。

TAMIO

色が抜けると明るくなる理由はこのためです。

カラー剤の限界の明るさは13レベル

通常のアルカリカラーの脱色力には限界あり、

最高でも13レベル程度にしか到達はしません。（髪質によってはそれ以上）

13レベルは赤茶や薄茶といった明るさです。

この明るさでも充分に綺麗な色は出せますが

冒頭で見た髪色には決して出来ません。

何故ならキャンパスの色がまだ茶色だからです。

冒頭の色にするためにはあくまで「黄色〜白」のキャンパスにする必要があり

だからこそ水彩絵の具の色味が美しく表現されます。

キャンパスを極限まで明るくする唯一の方法、それが「ブリーチ」になるわけです。

よってブリーチで髪を明るくしないと

グレージュやピンクやブルーといった、「濁っていない色」を表現できないわけですね。

ブリーチなし透明感カラーはダブルカラー

ブリーチなし透明感カラーの正体はブリーチを使わずに

アルカリカラー剤で極力明るくしたベースの上から

色素量の濃いカラー剤を重ねることで表現するブリーチを使わないダブルカラーです。

なので明るさに限界はありますし、2度染めなのでダメージはもちろんあります。

色抜けもブリーチほどではありませんが明るく抜けるでしょう。

なので施術される際はその点を踏まえた上で染めないと事故につながります。

ブリーチなし透明感カラーって何？

ブリーチなし透明感カラーというものを聞いたことがあるかと思います。しかし、実際にブリーチなしで透明感のある色は出せるのでしょうか？髪のメラニンが左右するカラーに置いて脱色せずに透き通る色を出している仕組みについてお話ししていきます。

tamiogram.com

2023.08.15

カラーはベースの明るさが重要

簡単ではありますが明るい色や綺麗な色を作る際にブリーチが必要な理由は以上になります。

色が抜けたら髪が明るくなってしまう理由も、

アルカリカラー剤は脱色剤によるメラニンの破壊が原因なんです。

カラー剤には他にも塩基性カラー・酸性カラー・ヘナなどいろいろありますが

どれも結論としてはキャンパスであるベースの明るさが非常に重要になります。

カラーは魔法ではありませんし、元々の色を変えるということは

それだけ髪に対しても負担をかけるということになりますから

髪の毛の状態をしっかり診て、施術してもらえる美容師さんにカラーしてもらってください。

あずき

外国人風カラーとかは欧米人の明るさを表現しているからブリーチが必要なんだね。

TAMIO

綺麗な色をなるべく負担なく表現するために、必ずブリーチはトリートメントとセットにやることをお勧めします！ではまた！

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